ネェ、オレヲアイシテ?Ⅰ~Belief or Hypocricy~




これ、リビングルーム戻りづらいなぁ……。





嘔吐物で汚れた口を水で洗い流し、タオルで手とそこを吹いた。





……最近、大人の女の人には会ってなかったけど、女には会ってたから少しはマシになったと思ったのに。







全然マシになってねー。



もはや悪化してる?






「……はぁ」



ため息を吐いた俺は、嫌々ながらもリビングに戻るため、ダイニングルームのドアを開けた。







「お、妖斗。大丈夫か?」



入ってきたのに気づいたのか、光にぃが聞いてきた。




「……うん」



俺は、小さな声を出して頷いた。



失礼すぎて、優姫さんに合わせる顔がない。




「ほら、翼咲と初対面だった時みたいに、俺の後ろに隠れてもいいから、挨拶しろ」







「……さっ、さっきはすみませんでした。白龍に保護されてます、次楽妖斗です」






言われたとおり、俺は光にぃの後ろに行き、
ちょこっとそこから顔を出して挨拶をした。




< 188 / 275 >

この作品をシェア

pagetop