ネェ、オレヲアイシテ?Ⅰ~Belief or Hypocricy~
ソファの真ん前に座る俺と光にぃのテーブルを挟んだ正面には、優姫さんと翔太さんが座っていた。
そして、真凛は俺の斜め隣に、
聖里奈は光にぃの斜め隣に座っている。
「ああ、もちろん光輝の家族が観たかったのはあるんだが……実は他にもう一つ用事があってな。
――妖斗、学校に通ってみる気はないか?」
光にぃに聞かれ、翔太さんは突如、俺にそんなことを言い放ってきた。
「…………はい?」
俺は、思わず聞き返した。
「……妖斗、中高一貫って知ってるか?
中学と高校が同じになってる」
「まぁ、聞いたことくらいは……」
頭の中が、まったくもって冷静じゃない。
質問に答えるだけで精一杯だった。
「俺な、松浦学院(マツウラガクイン)っていうその中高一貫校の理事長をしててな、今年他校を受験する子がいて、高等部に一人分新入生の空きができたんだ。
裏口入学ってことになるが、入ってみないか?」