ネェ、オレヲアイシテ?Ⅰ~Belief or Hypocricy~
俺が、学校に?
「……お、俺、小中行ったことないですよ?」
咄嗟に出たその声はかなり小さくて、自信の無いものだった。
「あぁ、光輝から聞いている。でも、だからこそ今からでもお前は学校に行ったほうがいいと俺は思うよ。
松浦は所謂不良校で、高等部には、4月からそこの真凛と翼咲も入ることになっている。そして、光輝と聖里奈は現時点で松浦の高等部の3年生だ。
はっきりいって、決して頭の良い高校ではない。定期テストで30点未満さえ取らなければ卒業できるし、それに何より、勉強を教えてくれる人だって光輝と聖里奈がいるだろう?
どうだ?
…………悪くない話だと思うんだが」
翔太さんは、俺をまっすぐ見つめて言ってきた。
「……おっ、俺はどうせそこにいったって馴染めませんよ?」
俺は、自嘲気味に笑った。