ネェ、オレヲアイシテ?Ⅰ~Belief or Hypocricy~
突如、翔太さんはため息を吐いて俺を睨みつけた。
「あのなぁ……いい加減シャキッとしろ!!」
「ひっ!」
その圧倒的な剣幕に怯え、俺は悲鳴を上げた。
「お前は、悪くないんだよ。10年、自分が悪いって言ってきたんだろうけどなぁ、お前はちっとも悪くないんだよ!!残された奴には、残された分幸せになる権利があるんだよ!!!」
テーブルを挟んで俺の正面にいた翔太さんは、突如思いっきり俺の両肩を叩いた。
「でっ、でも……っ」
そんな風に、考えたこともなかった。
残された分、幸せに……?
「でもじゃない。もう行きたいって言ったんだから、学校には行かせるぞ。…………前言撤回はさせないからな。
帰るぞ、優姫。
光輝、聖里奈、真凛、また初詣にな」
翔太さんは言い、立ち上がった。
「バイバイ、妖斗」
続けて、優姫さんが立ち上がり、俺の頭を撫でた。