ネェ、オレヲアイシテ?Ⅰ~Belief or Hypocricy~
あの人、絶対クラス変えるだろ………。
「高一から離されそう……」
「んー、多分翔太さんお前のことすごい心配してんだよあれでも。まぁ、ちと不器用な父親だけどな?」
翼にぃは俺の背中を優しく撫でた。
「……なんか、翔太さんて翼にぃに似てる。
口調荒っぽいの」
「荒っぽくて悪かったなコラ」
顔を赤くした翼にぃは、俺の頬をつねった。
「…………いひゃい」
翼にぃは、俺の頬から手を離す。
「……まぁ、なる様になるだろ。クラスメイトにはだいだい3分の1くらいは女いて、そいつらどっかしらレディース入ってる様な奴らばっかだけど、
――お前のことは、俺が守るから」
翼にぃは熱意のこもった目をして、俺の痩せぎすの左手の指に、自分の右手の指を絡ませた。
……その言葉と行為だけで、俺はすごく安心したんだ。