ネェ、オレヲアイシテ?Ⅰ~Belief or Hypocricy~
そう言われた瞬間、物凄い衝撃が俺達を襲った。
「じゃ、じゃああいつが今覚えてるのは……「お前ら白龍の記憶と、喰蝶に両親を殺され、兄を植物状態にされたことだけだ。後は……そうなる前の家族との記憶もかすかに覚えているかもな。
今、妖斗は初詣の出来事を、自分が喰蝶に拉致されたのだと勘違いしてる」
空我先生は、俺の言葉に被せて言った。
頭を鈍器で殴られたかのような感覚がした。
それが妖斗にとって不幸か幸福なのか、
俺にはよく分からなかった。