ネェ、オレヲアイシテ?Ⅰ~Belief or Hypocricy~
「いいか、これから妖斗に売色の話は一切するな。
怪我も、喰蝶にやられたものだと思ってるからな。
お前らのことを忘れなかっただけ幸福だと思えよ。
あんな記憶は、きっと忘れてた方がいいんだ。
光輝、まぁお前が両親の顔を思い出せないのと似たようなもんだ。
いつ思い出すかどうか、何がきっかけになるかすら不鮮明だ。
……ただ、思い出したら妖斗は可笑しくなるかもしれない。そうなったら、お前らが支えるんだ。分かるな?」
「……はい」
俺には、そう頷くことしか出来なかった。