ネェ、オレヲアイシテ?Ⅰ~Belief or Hypocricy~








俺は、泣きそうになるのをこらえ、



兄さんに語りかけた。





「………ねぇ兄さん、友達が出来たんだよ?




ここにいるのみーんな、俺の友達と家族だよ?





ちょっと怖い父親の翔太さんと、



優しい母親の優姫さんと、




兄さんみたいにあったかい光にぃと、




口が悪いけど、本当は誰よりも優しい翼にぃと、




俺を引っ張りあげてくれた真凛と、







強気で頼れる聖里奈と、




可愛い翼にぃの彼女の桃華。






……みーんな、俺の大事な人達だよ?」





言い終わった瞬間、滝のように涙が溢れ出し、それは兄さんの腕に音を立ててこぼれ落ちた。




目を開けて、挨拶をしてよ。






俺は、兄さんとまた生きたいよ……っ。






もう後2日で20歳になっちゃうじゃんか……。









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