ネェ、オレヲアイシテ?Ⅰ~Belief or Hypocricy~
「でっ、でも……っ」
裏切られたら終わりの関係なんて、どれだけ不明瞭なのか。
どうしようもない不安と怖さは、言葉にならない。
「誰がお前を裁こうとしようと、俺だけはお前を赦してやるよ。……だから、俺のいる世界に来い、妖斗」
その言葉を、信じてもいいのかなんて分からなかった。
ただただ、俺は信じたかった。
赦されたかった。
でも、それと同時に俺は物凄い怖かった。
十年前みたいに、いつか砕けてしまうんじゃないだろうか……。
「…………時間を、下さい」