ネェ、オレヲアイシテ?Ⅰ~Belief or Hypocricy~
「妖斗!」
「……光輝さん」
目の前の扉が開き、中から光輝さんと真凛さんが出てきた。
……やっぱり見つかったか。
「退院おめでとう。
なぁ、妖斗。
お前はこれから、……どうしたい?」
優しげに俺の顔を覗いて、光輝さんは聞いてくる。
「俺は……でっ、できることなら光輝さんの
そばにいたい……です」
言おうと決意したはずなのに、精一杯出した声は、頼りげのない子猫みたいに震え上がっていた。
「あぁ、そばにいていい。……お前のことは、必ずこの俺が守ってやる」
光輝さんはそういい、俺の白髪を撫でた。