ネェ、オレヲアイシテ?Ⅰ~Belief or Hypocricy~
困惑する俺を見て、真凛さんは口に手を当てて笑った。
「ふふ、冗談だよ。
あたしね、実を言うと妖斗と同い年なんだ。
中学生って白龍には少ないから、仲良くしたいと思って。
……やっぱりデートはダメかな?」
上目遣いをして、泣きそうな顔で真凛さんは聞いてきた。
……ダメだ。
女の人にそうやって媚を売られると、俺はどうしても売色のことを想像してしまう。
「真凛さん、俺は当分……デートとかそういうのはちょっと」
真凛さんから顔を背けた俺は下を向き、力もなく遠慮がちに言い放った。
……真凛さんを疑ってる訳では無い。
光輝さんのそばにいる人だ。
利亜さんや麗羅さん達みたいな人ではないことくらい分かる。
でも、俺は正直今女と遊ぶのは嫌だった。
やっとあの忌まわしき仕事から解放されたっていうのに。