ネェ、オレヲアイシテ?Ⅰ~Belief or Hypocricy~
「こいつは、伊瀬翼咲(イセツバサ)。お前と同い年だよ。でもって、聖理奈と同じ現副総長。ちなみに、今帰ってきたのはダチと遊んでたからな」
中学生で副総長って……怖っ!
「翼咲、こいつ新入りの次楽妖斗」
直後、翼咲さんは何も言わずに俺の腕を掴んで、俺の身体を、屋上の柵のところまで引っ張った。
ガンッ!!
翼咲さんは俺の胸を押し、無理矢理柵に身体を押し付けさせた。
「うっ……」
「翼咲!」
顔をしかめている俺を見て、光輝さんが叫ぶ。
翼咲さんは光輝さんを無視した。
「なぁ、これお前だろ」
顔を顰めている俺を気にもとめず、翼咲さんはズボンのポケットから携帯を取り出し、それの画面を俺に突きつけた。
そこに乗っていたのは、
所謂出逢い系サイトだった。
俺の写真の下に、次楽妖斗という名前と身長、歳、電話番号、メールアドレスなど数多もの個人情報が書かれている。
ホームレスってことも。
そして、一番下には
“お世話してくれる人募集中”
という文字。
これ、作ったのはもちろん俺ではなく、利亜さんだ。