藤堂さん家の複雑な家庭の事情
「あの時はあんな風に謙遜して言ったけど、本当はすっごく自信があるんだ」

「そうか。謙遜したのか」

「もしかしたら、今までで一番いい点数取れるかも」

「うん」

「もちろん合計点ね!? 勉強出来なかった2教科があるから」

「だな」

「あの2教科は赤点だと思う」

「うん」

「でも他のはいい点数だと思う」

「うん」

「今回いっぱい勉強したし!」

「ああ」

「いつもしてるけど、いつもより勉強した!」

「分かってる」

「だからきっと今回は――」

「藍子」

「うん?」

「よく頑張ったな」

「うん!」

ご機嫌で返事をした藍子の濡れた髪に触れ、優しくそこを撫でた翡翠は、藍子を振り向かせ唇を重ねた。


そろそろ我慢も限界の翡翠の手が藍子の体を撫で始め、藍子の内腿に触れる翡翠の指先が滑っていく。
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