藤堂さん家の複雑な家庭の事情
「寂しくない?」
「別に寂しくないし、会いたくもないわよ。一昨日会ったばっかなんだから」
「毎日会いたくないの?」
「毎日なんてうざったいでしょ」
「そんなもん?」
「そんなもんよ」
「お姉ちゃんってそういうタイプだっけ?」
「タイプなんか知らないわよ。もういいから、ご飯の前に琢とお風呂に入っちゃいな」
「はーい」
あたしがそう返事をすると、一部始終を聞いてた琢ちゃんも「へーい」と気のない返事をしてさっさとお風呂場に向かう。
その琢ちゃんを追い掛ける為に急いで靴を脱いで、リビングに入ろうとしてたお姉ちゃんに「ごめんなさい」と声を掛けると、また「ふんっ」と荒い鼻息で返事をされた。
お姉ちゃんがリビングに戻るのを見届けてからお風呂場に行くと既に琢ちゃんは素っ裸で、
「オレ、来年小学校だし、一人で風呂入れるのに」
なんて、お姉ちゃんに似た端整な顔にある唇を尖らせて言ってくる。
そんな事で拗ねてる感じが可愛くて、思わず顔が綻《ほこ》んだ。
「そっかあ、琢ちゃんももう来年は小学生かあ」
「おう」
「別に寂しくないし、会いたくもないわよ。一昨日会ったばっかなんだから」
「毎日会いたくないの?」
「毎日なんてうざったいでしょ」
「そんなもん?」
「そんなもんよ」
「お姉ちゃんってそういうタイプだっけ?」
「タイプなんか知らないわよ。もういいから、ご飯の前に琢とお風呂に入っちゃいな」
「はーい」
あたしがそう返事をすると、一部始終を聞いてた琢ちゃんも「へーい」と気のない返事をしてさっさとお風呂場に向かう。
その琢ちゃんを追い掛ける為に急いで靴を脱いで、リビングに入ろうとしてたお姉ちゃんに「ごめんなさい」と声を掛けると、また「ふんっ」と荒い鼻息で返事をされた。
お姉ちゃんがリビングに戻るのを見届けてからお風呂場に行くと既に琢ちゃんは素っ裸で、
「オレ、来年小学校だし、一人で風呂入れるのに」
なんて、お姉ちゃんに似た端整な顔にある唇を尖らせて言ってくる。
そんな事で拗ねてる感じが可愛くて、思わず顔が綻《ほこ》んだ。
「そっかあ、琢ちゃんももう来年は小学生かあ」
「おう」