magic pencil
お父さんの話が長いので私がまとめよう。

①このペンで男女二人の名前を書くと結ばれる
②両想いの場合に限る
③このペン専用の消しゴムでしか消えない
④消しゴムで消すと2人は別れ、記憶も消える

っていう 胡散臭い話を2時間話された…
どうせ嘘だろ!
…がペンは貰ってきた。 だってデザインが可愛い。
全体的に木で出来ててピンクのハートがついている。


次の日私は普通に学校に行く。
何故って月曜日だから!
私はお嬢様だけど普通の高校に通ってる。
ちなみに高2 彼氏無し 募集中!

「お~~~い!美帆!」

声がするから一応振り返る。
誰が呼んでるかもわかる。いつものことだから。

やっぱり… 彼は「伊田 優介」
幼稚園からの幼馴染である。
私的に腐れ縁だが…

「ハァハァ…」
彼は息を切らしている。
走ってきたのだろう…。
『大丈夫?』
私は一応声をかけてやる。
「大丈夫に見える?」
『うん。』
『じゃぁ先行くね』
「ちょっと!待ってよ!」

いつも待ち合わせしているのにいつも遅刻する。
だから私は朝は機嫌が悪い…。

「だからぁ。ゴメンって!」
『もう聞きあきた』
「明日からは早く起きるから」
「なっ?」

いっつも同じ台詞。
こいつは飽きないのだろうか…
少なくとも私は飽きた。

彼は学校につくまで私のご機嫌をとる。
まぁ 許してやろう…
私は甘いのか…

厳しくしても遅刻グセは治らないだろう…






私は教室で授業の準備をする



――――キーンコーンカーンコーン――――――

ありきたりなチャイムが鳴る。

先生が教室に入るとザワついていた教室は一気に静まり返る。



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