君と奏でる、永遠のメロディー
冬月ちゃんが居なくなった部屋で、僕は悶々としていた。

彼女の引きつった顔、慌てた様子。

それがずっと、頭に引っかかっていた。



ロボット発売から1カ月。

彼女が引っ越してきて、1カ月。

それに気がつき、彼女が慌てた理由が分かってきた。

彼女は…ロボット。

辿り着いた答えに、僕は首を小さく横に振る。

認めたくなかった。




僕はスマホを取り出し、彼女のケータイの位置情報を取得した。

彼女は、新宿方面に向かっていた。

〇〇自動車の本社を調べると、新宿にあるとのことだった。

間違いないだろう。

僕はすぐに、新宿へ移動を始めた。
< 30 / 81 >

この作品をシェア

pagetop