君と奏でる、永遠のメロディー
息を切らしながら目的地に着くと、約束の時間の3分前だった。

駅前の広場には既に健一くんがいた。

わたしに気がつき、ふっと微笑んでくる。

「ごめん、待った?」

「ううん。俺も今来たところだから」

彼は徒歩だった。

わたしは自転車を押して、彼の横に並んだ。

「家はこの近くなの?」

わたしは彼に訊く。

「うん。そこのマンション」

そう言って、駅前の一等地にそびえる大きな建物を指差す。

「千歳はどこに住んでるの?」

「わたしは、東ヶ丘公園の近くの住宅街」

「ふーん。じゃあ、ちょっと遠かったね。ごめん」

「いや、大丈夫だよ」
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