君と奏でる、永遠のメロディー
その日の夕方、わたし達は応募表を職員室へ提出しに行った。

「先生、今のところ何組あるんですか?」

健ちゃんが尋ねると、先生は難しそうな顔をした。

「それがだな…。今はまだ2組しかないんだよ、君らを入れて。だから、最悪、もう1曲やってもらうかもしれない」

「はあ…」

2人揃って溜息をつく。そうなったらもっと大変だ。

「まぁ、その時は頼むよ」

そう言い残して、先生は奥の席へ戻って行ってしまった。

「取り敢えず、早く作るしかなさそうだね」

「そうだな」

わたしの言葉に、彼が頷く。2週間で仕上げなければならない。

そんなに上手くいくものだろうかと、わたしは不安になった。
< 64 / 81 >

この作品をシェア

pagetop