君と奏でる、永遠のメロディー
次の日、わたしは近所のギター店へ向かった。『大村楽器店』と書かれた引き戸を開けると、見慣れた店主が顔を出した。

「ああ、千歳ちゃんか。いらっしゃい」

メガネを掛けた初老の彼は、わたしの母の兄、つまり伯父だ。

代々続くこの店を切り盛りする彼は、確かな腕を持っていて、有名アーティストもここのギターを使ったりしている。

わたしの相棒のアコギも、彼が作った物だ。



「おじさん。相談があるんだけど…」

「何だい?」

他でもない。わたしは、作曲のアドバイスを訊きにここへ来たのだ。

伯父さんが手招きするので、それに促されて椅子に腰掛けた。

店内には、奥の貸しスタジオの音が、微かに聴こえてくる。

「実はさ…」



わたしは健ちゃんのこと、そして、作曲を頼まれたことを話した。

「そうか、それは大変だなぁ…」

どうしたもんかと、考え込んでしまう。

そんな時、ガチャっと音がして、スタジオの扉が開いた。

そこからは、わたしの大好きなseiyaさんが出てきた。

「おじさん、これ凄くいいです!是非コレ、ライブで使わせて下さい!」

「おお、そうか!気に入ってもらえて良かった」

戸惑うわたしをよそに、伯父さんとseiyaさんは会話を進める。

ふと、伯父さんが頷いた。

「そうだな。聖也くんに協力してもらおうか?」

「なんです?」

seiyaさんが尋ねると、伯父さんは事情を説明した。
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