日替わり喫茶 Cologne
【Chapter 1】茶織の名にかけて
「ゆっちゃーーーーん!」
ゆっくりと、
雪子が振り返る。
「遅いよ、茶織」
わかってる。
この坂は、本当に急斜面で、
もともと膨よかなわたしには、少々キツい。
そのわたしの
ふくよか、を
いつもゆっちゃんは羨む。
「今日も茶織の当番じゃん!あたし、今日は春雨スープと餃子がいいんだけど」
「今日も、今日も、って、結局八割型はわたしが炊事当番じゃない?」
「だーって一番おいしいんだもん。あたしは今日も洗濯でいーの」
いつものように、
城見坂(しろみざか)のてっぺんの、
わたしたちの共同ハウス、
今流行りの、シェアハウスへと向かう。
ゆっくりと、
雪子が振り返る。
「遅いよ、茶織」
わかってる。
この坂は、本当に急斜面で、
もともと膨よかなわたしには、少々キツい。
そのわたしの
ふくよか、を
いつもゆっちゃんは羨む。
「今日も茶織の当番じゃん!あたし、今日は春雨スープと餃子がいいんだけど」
「今日も、今日も、って、結局八割型はわたしが炊事当番じゃない?」
「だーって一番おいしいんだもん。あたしは今日も洗濯でいーの」
いつものように、
城見坂(しろみざか)のてっぺんの、
わたしたちの共同ハウス、
今流行りの、シェアハウスへと向かう。