白と黒と時々ピンク。
裏切り
ある平日の夜だった。

僕たちはファミレスに集まった。

テーブルにはドリンクバーが3つ並ぶだけで食事をすることはなかった。

大の大人が3人で何時間でも居座って数百円でどうやって生計が立つのだろうと心配になった。

涼と陽子の話題を軽くディスって本題に入る。

『瞳がなかなか落ちないー。』

一馬は心底くやしそうだった。

僕は冷静に『そうか』と答えた。なるべく平常心で取り繕ったがどこかぎこちない感じになったかもしれない。

その原因は瞳だった。

合コンが終わった次の日、二日酔いでベッドから起き上がれなかった。
布団から出た時はすでに太陽が真上に上がっていた。
燦々と輝く太陽に若干の鬱陶しさを感じながらリビングでコップに水を汲んだ。

水を飲み干すと同時に携帯に着信があった。
ゴクリと喉がなり空気を含んだ水が胃袋へと沈んでいく。
『オエッ』とえずいた。

携帯のディスプレイには知らない番号が表示されていた。
僕は知らない番号は出ない事にしている。

若干のしつこさを感じながら着信音が止まるのを待った。

それから五分ほど経った頃、自称ポッチャリさんからメールが入った。
昨夜のカラオケが終わった帰り際、しつこく連絡先を聞かれ渋々交換した事を思い出した。

“おはよう!瞳が相談があるって言うから連絡先教えたよ〜!”

『はぁ?』僕は苛立ちながら、もう一度コップに水を入れ飲み干した。


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