白と黒と時々ピンク。
それから何度か瞳から連絡があった。

僕はほとんど無視していたが、5回に一回は返事を返していた。
あまりにも律儀に『おはよう』と送られると無視するのは心苦しかった。

そんな日が何日か続いた頃。

僕は“やってしまった”

そうだ。まさにハメを外したのだ。

中3の頃、一度だけハメを外した事があった。

学年でもトップスリーに入るであろう男垂らしの女子から手作りクッキーを貰ったのだ。

思春期のせいなのか、それから妙に意識し始めた。

友達と良く悪口を言った。
『あいつ、今度は誰々と付き合ってるって。まあセフレみたいなもんだろうけど、良く付き合うよな。』という会話だ。

それが、いつの間にか、自分が関係を持つことになろうとは思わなかった。

誰にも言えない過去である。

そして何年越しかに、またハメを外したのだ。

そう。

瞳とだ。
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