トシノサ恋 ~永久に…君に~
そう言って私の顔を覗き込んだ彼の顔が

怖くてたまらなかった。

……もう…ダメ…っ。

「…い…嫌…。」

そう返すのがやっとだった。

「はぁ…

紗和…何で、どうしたんだよ?

何もしないよ…

俺を信じられないのかよ…っ。」

「…ごめん、信じられない…」

震える声でやっと返すと

勝平はため息混じりにポツリと

低い声で呟いた…

「ふざけんな…」

バサバサッッッッ!!

彼は私のカバンを勢いよくひっくり返して

鍵を捜しだした。

「きゃっ……勝平っ……やめてっっ!」

「お前がいけないんだろ…?!」

そして鍵を見つけると

ガチャンッ

「……入れよっ。」

冷たい声で言うと私の腕を掴んだ。

「……い…やっっ。」

私は、首を激しく振り抵抗した。

「いい加減にしろよ…紗和っ…!」

バシッッッ

え?

私は、急に床に倒れて転んでいた。

そしてすぐに顔に何かで弾かれた様な

鋭い痛みが走る。

「…イタ…っ…」

頬が熱を帯びたように熱くなっていく。

転んだ床から見上げると

私の目の前に勝平が仁王立ちしている。

「早く…入れっ。」
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