トシノサ恋 ~永久に…君に~
「……ダメッ…全然笑えてないじゃん…!
だから、紗和を諦めるなんてヤダ…っっ
嘘つきな紗和なんて…全然可愛くない!」
そう言って彼は、少し語気を強める。
私は、その言葉に必死に言い返した。
「笑ったよ…嘘なんてついてない!!
そっちこそっっ……
ちゃんと諦めるって言ったじゃんっ…!
私は、ちゃんと笑ってた…
嘘なんか…ついてない…っ。」
………ごめん…私…嘘つきだ。
本当は、あの時…笑えないって思ってた。
やっぱ…笑えないって…。
否定すればするほど
嘘だと言ってるみたいで
どうしようもなくなってしまう…。
嘘なんか…つきたくないのに…。
「…下手くそ…
つくなら、もっと嘘…上手くなれよ。」
彼の声も苦しそうだ…。
「…………ち…違う…」
彼の顔を見ることができない私は
下を向いていた…。
「……わかった…嘘じゃないなら…
それでもいい。
俺は、絶対に紗和の事を諦めないって
決めてるから…。
本当は…ただあの部屋から
紗和を連れ出したかったんだ。
あいつがいる所には置いとけない。」
「…え、そうだったの?!
一生懸命、笑ったフリしたのに…」
はっっ!
思わず本音を言ってしまった…
恐る恐る彼を見上げると
「…ウソつき…」
パチン!
「…いたっっ…」
私は、デコピンされたおでこを押さえた。
「…ヒドイっ…!暴力反対…!」
私がむくれながら彼を見ると
「…フッ…」
新井くんは、鼻で笑って私を見た。
「…俺は、ずっと言葉の暴力を
紗和から数えきれないくらい
いっぱいもらったから…
お返しだよっ…」
「…え?言葉の暴力?」
「覚えてないなんて言わせないから…
まず、年下は論外…だろ?
もう紗和って呼ばないで…だろ?
好きにはならない…だろ?
付き合うわけにはいかない…だろ?
好きって言わないで…だろ?
後は、無視とか?まあ、無視…だな
たくさん、無視された気がする…っ。」
新井くんは、指を折るように話す。
「…まあ、まあ、それは……ごめん…
無視した事は謝ります…本当にごめん。
でも勝平は、さすがに…
大丈夫…じゃないかな?」
あれだけ、殴られて…
もう、私の事なんて…
関わりたくないって思ったよ…。
勝平は、エリート銀行員だし…
さすがに、新井くんと…
これ以上は揉めたくないはず…。
私の考えがわかったかの様に彼が続ける。
「いや…あいつかなり諦め悪そうだし…
紗和への執着が半端ないから…
絶対に紗和を追いかけてくる…。」
「…そ…そうかな…」
「…うん…」
「…翔平は私の何が良かったんだろ…」
「顔とか…?」
え…顔…?
しばらく二人の間に流れる沈黙…
という事は…新井くんも??
でも…私…
顔で勝負できるほど自信なんてないけど…。
といか…顔って…あまりに…どうなのよ?
そんな事が頭を過っていくと
不意に可笑しくなって吹き出しそうになる。
「…ぷっ…」
堪らずに私が吹き出すと
「いや、違うから…
そりゃあ…紗和の笑顔は好きだし…
めちゃくちゃ可愛いって思ってるけど…
一緒にするなよな?
俺はちゃんと紗和のいい所を
わかってるからっっ…あいつとは違うし。」
そう言って慌てる彼が
かわいいと思ってしまう…。
不謹慎かもしれないけど…
いつも彼といると
本当に笑いたくなってしまう。
「…わかってるよ…新井くんは、勝平とは
違うよ、全然…違う…。」
彼はホッとしたように私の手をギュッと
握りしめた。
…新井くん……。
「……それに…あいつ…途中から
目が覚めてるのわかってたし…。」
「…え…新井くん…ずっと知ってたの…?」
「…うん…紗和…顔がひきつってたよ…?」
だって…
勝平に全部、聞かれてるって思ったら
不安でしょうがなくて…。
新井くんに何をするかわからない…。
「……知ってたなら…何で?
何であんな所で告白したの…っ?」
「俺が…本気だってわからせたかったから…」
だから、紗和を諦めるなんてヤダ…っっ
嘘つきな紗和なんて…全然可愛くない!」
そう言って彼は、少し語気を強める。
私は、その言葉に必死に言い返した。
「笑ったよ…嘘なんてついてない!!
そっちこそっっ……
ちゃんと諦めるって言ったじゃんっ…!
私は、ちゃんと笑ってた…
嘘なんか…ついてない…っ。」
………ごめん…私…嘘つきだ。
本当は、あの時…笑えないって思ってた。
やっぱ…笑えないって…。
否定すればするほど
嘘だと言ってるみたいで
どうしようもなくなってしまう…。
嘘なんか…つきたくないのに…。
「…下手くそ…
つくなら、もっと嘘…上手くなれよ。」
彼の声も苦しそうだ…。
「…………ち…違う…」
彼の顔を見ることができない私は
下を向いていた…。
「……わかった…嘘じゃないなら…
それでもいい。
俺は、絶対に紗和の事を諦めないって
決めてるから…。
本当は…ただあの部屋から
紗和を連れ出したかったんだ。
あいつがいる所には置いとけない。」
「…え、そうだったの?!
一生懸命、笑ったフリしたのに…」
はっっ!
思わず本音を言ってしまった…
恐る恐る彼を見上げると
「…ウソつき…」
パチン!
「…いたっっ…」
私は、デコピンされたおでこを押さえた。
「…ヒドイっ…!暴力反対…!」
私がむくれながら彼を見ると
「…フッ…」
新井くんは、鼻で笑って私を見た。
「…俺は、ずっと言葉の暴力を
紗和から数えきれないくらい
いっぱいもらったから…
お返しだよっ…」
「…え?言葉の暴力?」
「覚えてないなんて言わせないから…
まず、年下は論外…だろ?
もう紗和って呼ばないで…だろ?
好きにはならない…だろ?
付き合うわけにはいかない…だろ?
好きって言わないで…だろ?
後は、無視とか?まあ、無視…だな
たくさん、無視された気がする…っ。」
新井くんは、指を折るように話す。
「…まあ、まあ、それは……ごめん…
無視した事は謝ります…本当にごめん。
でも勝平は、さすがに…
大丈夫…じゃないかな?」
あれだけ、殴られて…
もう、私の事なんて…
関わりたくないって思ったよ…。
勝平は、エリート銀行員だし…
さすがに、新井くんと…
これ以上は揉めたくないはず…。
私の考えがわかったかの様に彼が続ける。
「いや…あいつかなり諦め悪そうだし…
紗和への執着が半端ないから…
絶対に紗和を追いかけてくる…。」
「…そ…そうかな…」
「…うん…」
「…翔平は私の何が良かったんだろ…」
「顔とか…?」
え…顔…?
しばらく二人の間に流れる沈黙…
という事は…新井くんも??
でも…私…
顔で勝負できるほど自信なんてないけど…。
といか…顔って…あまりに…どうなのよ?
そんな事が頭を過っていくと
不意に可笑しくなって吹き出しそうになる。
「…ぷっ…」
堪らずに私が吹き出すと
「いや、違うから…
そりゃあ…紗和の笑顔は好きだし…
めちゃくちゃ可愛いって思ってるけど…
一緒にするなよな?
俺はちゃんと紗和のいい所を
わかってるからっっ…あいつとは違うし。」
そう言って慌てる彼が
かわいいと思ってしまう…。
不謹慎かもしれないけど…
いつも彼といると
本当に笑いたくなってしまう。
「…わかってるよ…新井くんは、勝平とは
違うよ、全然…違う…。」
彼はホッとしたように私の手をギュッと
握りしめた。
…新井くん……。
「……それに…あいつ…途中から
目が覚めてるのわかってたし…。」
「…え…新井くん…ずっと知ってたの…?」
「…うん…紗和…顔がひきつってたよ…?」
だって…
勝平に全部、聞かれてるって思ったら
不安でしょうがなくて…。
新井くんに何をするかわからない…。
「……知ってたなら…何で?
何であんな所で告白したの…っ?」
「俺が…本気だってわからせたかったから…」