トシノサ恋 ~永久に…君に~
素直に…

「……うん。」

私は、やっと彼の顔をちゃんと見た。。

その瞬間……

彼は、優しく笑ってくれた。

胸が一杯になる。

あぁ、私…あなたが好きだよ。

観覧車乗り場は、混んでいた。

二人で並んで手を繋ぐと

心臓の音が彼に聞こえてしまいそう…。

私が見上げると

新井くんは、笑顔になった。

ドキン…

「……紗和、緊張してる?」

「…えっ!……何でわかるの?」

「プッ…かわいいなぁ…」

そう言って、彼は私の指に

自分の指を絡めて握りなおした。

ギュッ…

「…ずっとこうしたかった…っ。」

ドキン…これって、恋人繋ぎ…

ギュッッ…私もその指に力を入れた。

彼は、少しだけ私の方に顔を向け

笑っていたような素振りを感じた。

そして不意に私の手に持っていた

バッグをスッと手に取った。

「…?」

え?何だろ…

「……持ってていい?」

「…え、何…」

意味がわからず彼を見上げると

照れ笑いをしながら私を見ていた。

…あっ…そういいこと…か。

「あ、ありがとう…」

「どういたしまして…」

私、あなたの前では…

素直になっていいんだよね?
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