トシノサ恋 ~永久に…君に~
「はい、お待たせしました~」

「いってらっしゃーいっ!」

二人で観覧車に乗り込んで、景色を見る。

「綺麗…夕方だけど夏は太陽が

落ちてなくて周りがよく見えるね…」

「………」

「ね、新井くん……」

返事をしない新井くんが気になって

隣を振り返ると彼は、私を見ていた。

急に胸がドキ…ッとする。

もう、何度…こうなったんだろう。

彼の顔は、そのまま何も言わずに

ずっと私を見つめている。

えっ…もしかして…

ずっと私の事…見てた?

「……新井くん…何、見てるの?」

思わず……私の口から出ていた。
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