トシノサ恋 ~永久に…君に~
教室に向かうと朝のホームルームが

始まる時間だというのに

教室からガヤガヤと騒ぎ声が響く。

「え?!

新井と奥平先生が付き合ってたの?」

「どういう事ー!!?」

「いつから??」

「信じられない!奥平っ!」

「新井って…

ああいうのがタイプなんだっ!

確かに、紗和ちゃん…

けっこう可愛い所あるしな~」

「…細いけど、出るとこでてるしなっ!」

「男子って、本当に最低…キモい!」

「でもさ…奥平って絶対、俺らなんか

相手にしないって感じなのに~

いつも子供扱いされてたよな?

それなのに新井になびくなんてっっ

なんだよ、結局…顔がイイヤツかよっ。」

「はぁ?そんな事どうでもいいから!

…バカ男子!」

どうしよう…今、入る勇気…ないかも。

でも、入らないとっ。

それに、新井くんが心配…。

そう思ってギュッと拳を握りしめた。

その瞬間…ポンッッ

私の肩にそっと手を置かれた。

振り返ると、平野先生が立っていた。

「…平野先生…。」

「…奥平先生、私が行きますから…。」

そう言うと平野先生は、教室の扉に向かう。

「あ、あの…!平野先生…

新井くんは、悪くありません。

私が、全て悪いんです。

どうか…お願いします。

彼を…助けて下さい…っ。

お願いします…助けて下さい…。」

そう言って私は、必死に頭を下げた。
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