トシノサ恋 ~永久に…君に~
あれから、新井くんは

ずっと学校を休むことなく来ている。

授業も真面目に受けているようで

教科の先生方からも誉められた。

でも…新井くん、きっとバイト終わりで

ほとんど眠らないで学校に

来てるのかなぁ…大丈夫かなぁ……。

聞きたいけど、心配しなくていいって

言われちゃったし…

この前のファミレスの件もあるし…

聞きにくい……。

何か…話すきっかけ…ないかなぁ。

「ねぇ、やっぱ新井くんって

かっこよくない?」

「やっぱ、そう思う?!

イケメンだしね~

あと周りに染まらない雰囲気とか…

そういう所もメチャかっこいいっ。」

「イケメンってだけで何をしても

カッコよく見えてしまうミラクル!

それに、この前の体育の100m見た?

メチャ速かったよね~。

やっぱスポーツできる男は

ポイント高いよ。」

「後、腕の筋肉見た?

すごいよっ。

腹筋バキバキに割れてそう……っ。」

「アハハ、どこみてんのよ~。」

「今度触っていいかな??」

「アハハっ!変態じゃんっ!」

私がいる事に気づいていない女子が

職員用のトイレで話をしていた。

多分…あの声はクラスの女子だなぁ……。

新井くん…女子から人気あるのね。

まぁ、新井くんって整った顔してる…。

女子が好きそうな顔って言うか…。

いわゆるイケメンというものであろう。

私は、思わずトイレの中で頷いていた。

てっ…いや…彼は生徒だからっっ!

私がこんな事考えるのどうかしてる…。

いかんいかんっ!

最近の私は、何か変だよね。

しっかりしないと…っ。
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