トシノサ恋 ~永久に…君に~
「私の方こそ…ありがとう…

本当に楽しかったよ…。」

そう言って私は、笑った。

「……本当に?」

「…本当に…。」

私の言葉に新井くんはホッとしたように

とても優しい表情になった。

まるで幼い子供が親に許されて

安堵したような顔…。

彼の優しい表情、笑顔と同じくらい…

好きだったな…。

でも……もう…それも終わり。

ギュッ……

私は、手に力を入れて彼の顔を見上げた。

「…でも…明日からは…

また生徒と先生に戻ろう。」

「……え…」

「私は新井くんの先生なの…。

私達は、年が違いすぎる…。

新井くんにはもっと相応しい人が

現れる…。」

「……相応しい人って…誰?」

「……わからない…でも現れるから。」

「俺は……紗和が…」

新井くんが私の腕に触れようとした時…

ガタッ……

「…誰?」

リビングからゆっくりと歩いてくる

勝平の足音が聞こえてくる。

「……あ…」
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