トシノサ恋 ~永久に…君に~
「……先生は、どうですか?」

「……えっ」

「…先生は、どう思ってますか?」

「…私は……」

……私は、新井くんの事…

私が言葉に詰まっていると…

「…奥平先生も好きなんですね。」

川津さんがポツリと呟く。

え…好き?

私が…新井くんを?

ま、まさか……っ。

「そんなわけないでしょ…

新井くんは、私の生徒です。

私にとって、大事な生徒の一人なの…。」

冷静に…冷静に…っ。

声が震えそうになりなるのを

必死に堪えて絞り出す。

「…………」

「……川津さん?」

「…わかりました…。」

そう言って川津さんは軽く会釈すると

私に背を向けて歩き出した。

「…気を付けて帰ってね…。」

川津さんの背中に向かって

そう言葉をかけると来た道を帰る。

はぁ…何かモヤモヤする。

今日は、帰った方がいいかな…

そう思いながら、アパートの前を

少しだけ通り過ぎたら時…

「……あっ、奥平先生っ!」

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