サマータイム ブルー
4
高本が、国道に出たのは 正午を少し回った頃であった。
真夏の太陽は、すでに頭上に差し掛かっている。
片道 3車線を ひたすら西へ進む……森下の家まで、200kmの道のりだ。
883ccの排気量を持つ、高本のスポーツスターは数日前に クラッチをオーバーホールし、 オイルも少し固めの物と入れ替えていたのだ。
その為であろうか、エンジンからのノイズも無く、好調そのものであった。
「いい出来だ……」
高本は 蹴り上げるようにシフトアップすると、微かに両腕を絞り込んだ。
高本にとっての 今回の夏休みは 大きく特別な意味を持っていたのである……。
それは 5年前に別れた彼女……
西澤 みかとの約束だった。
真夏の太陽は、すでに頭上に差し掛かっている。
片道 3車線を ひたすら西へ進む……森下の家まで、200kmの道のりだ。
883ccの排気量を持つ、高本のスポーツスターは数日前に クラッチをオーバーホールし、 オイルも少し固めの物と入れ替えていたのだ。
その為であろうか、エンジンからのノイズも無く、好調そのものであった。
「いい出来だ……」
高本は 蹴り上げるようにシフトアップすると、微かに両腕を絞り込んだ。
高本にとっての 今回の夏休みは 大きく特別な意味を持っていたのである……。
それは 5年前に別れた彼女……
西澤 みかとの約束だった。