「平凡」が似合う女の恋物語
「んもォ~矢野君見掛けたくらいでデロデロなんないでよ」
「華奈!声でかいって!」
「あんたも十分でかいわ」
てかデロデロって何?
デロデロって。
「それにしてもさぁ、何で矢野君ってカッコいいのにモテてないんだろうね?」
そう、矢野君はとってもカッコいいのに何故か人気ないの。
あたしにとってはありがたい事なんだけど、ホントこれは謎なんだよねぇ。
「ん~なんでだろ…」
「あたしさ、それが気になって仕方ないんだよね!それはも~夜も眠れないくらい!」
「あ、だから隈出来てんの?」
「いや、これは徹夜でDVD見てたから」
なんじゃそりゃ。
「でも、気になるのは事実なの!これは徹底的に調べるしかないわね…」
「え?調べるって?」
「そう。そこら中から矢野君に関する情報を集めるの。そうしたら少しはわかるでしょ?」
「なるほど…」
「それに、あんたと矢野君をくっつけるのにも役立つかも!」
…は!!?