溺愛幼なじみの両片想い
「ごめん、ただの俺の嫉妬」
「嫉妬……?」
嫉妬する場面……あった?
「きぃって、今でもあんま男と喋んの抵抗あんだと思ってた。」
「今でも……抵抗あるよ?」
こんなに話せるのも、話したいって思うのも、一緒にいたいって思うのも、しぃくんだけ。
だから引っ越してくる前も、ちゃんと話す男の子なんて一人しかいなかった。
「……喋ってたアイツは?」
「真田くんは、綾乃ちゃんのお友達だよ。あと数学教えてくれるって言ってくれたんだっ!」
真田くんとちゃんと話したのはさっきからだけど、普通に話せてたのは綾乃ちゃんのお友達だから。
それに真田くんの雰囲気は、綾乃ちゃんに近いから。