溺愛幼なじみの両片想い




「ここなら人も来ないし、ここでいい?」


「うんっ」


「本当はさここ立ち入り禁止なんだけど、先生もそこまで見てないし、サボる時もよく使える教室なんだよ」



私の大好きな笑顔でそう言うけど.....しぃくん、サボったりするんだ。


立ち入り禁止の場所にいるって少し罪悪感があるけどしぃくんと一緒にいれるならいいやって思っちゃう。



教卓の段差のところに座り手で「おいで」とやるしぃくん。



「あ!だめだよ!しぃくんいただきますは?」



何も言わずに唐揚げ弁当を食べようとするしぃくん。


歯を見せて笑いながら「やっぱり変わらないな」と私の頭をくしゃくしゃーっとする。


小さい頃、幼稚園でも「お腹空いたー!」ってみんなで「いただきます」をする前に食べようとするしぃくんによく言ってた。




「「いただきます」」



「美味しいっ!」


綾乃ちゃんのおすすめだけあって、凄く美味しい。


「きぃなら弁当だと思ってた。」


「まだ引越しの全部終わってなくて、バタバタしてて作れなかったんだ」



今日お母さんがキッチン周りを整えてくれるみたいだから明日からはお弁当にしようと思ってる。




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