なんにもわかってない!
「う、受付の人と付き合ってるんでしょ?」
「は?受付?誰の事だよ」
「京田さん」
「誰だよ、それ………」
「え………」
はぁーっと大きなため息が出る
京田ってやつが、みどりに何か言ったのは確かだな
「で、でも………」
まだ、続くのか?
みどりは俺と別れたいのか?
飽きただと?
1ヶ月もたない?
受付の女と付き合ってる?
「なんにもわかってない!」
思わず大きな声が出る
みどりの小さな肩がビクッと跳ねる
「本気で言ってんの?
飽きただって?
悪いけどな、飽きるどころか可愛くて仕方ねぇよ
離してやる気は全くねぇからな
好きで仕方なくてお前の全てが可愛いんだよ
1ヶ月もたないって?
それこそ、期待に添えないけど入社してすぐは彼女って呼びたくも無い女がいたけど
すぐに別れてからお前に出会うまで付き合ったやつもいないし、女を抱いてもいないからな!
お前を抱くまでの3ヶ月俺がどれだけ葛藤したかわかってない!
付き合うどころかセックスなんて3年以上やってねぇからな!
お前が入社して、お前を振り向かせたくてどうしても付き合いたくて
お前がOKくれた時は柄にもなく同期と飲みに行って
付き合って初めてのデートは可愛くて愛しくて手繋ぐだけでドキドキして
お前にキスした時は、一晩中お前の唇の柔らかさを思い出して」
俺はみどりの柔らかな頬に触れた