争いの跡に
カクヨム
前のエピソード――第8話
第9話
~翌日・クラウディア・飲食店・フウカ~
ここ、クラウディアの人気飲食店『フウカ』は、オリビアたちがよく来る居酒屋のようなものだ。お客さんも、軍人のリーダー各の人ばかりなのだった。今日、そのフウカに夕方から来ていたのは、チェイスとオリビアだった。先日の行いについて、チェイスが謝罪をした際に『謝る気があるなら、酒をおごれ』と言われ、このフウカにやってきたのであった。
チェイスたちは、何故か四人用のテーブル席に案内された。ソファーの方の席に腰掛けるオリビア、席につくなりテーブルに頬杖を付いて溜息が零れた。そんな、彼女を見てお冷を飲みながら、チェイスが尋ねる。
「なぁ?まだ、怒ってんの?」
「は?」
「いや、だって・・・今日一日中お前上の空じゃん。なんかあったの?」
「そ、そんなことないわよ・・・?」
「ないわよ?お前、ぜってぇなんかあったろ」
思わず、飲んでいたお冷を口から吹き出してしまうところだった。
「な、なんでよ」
「だって、お前・・・さっきからずっと女らしい言葉遣いしてるぞ?」
『しまったっ!!』と、内心口を手で覆いたくなった。彼女は、常に男らしい言葉を使っていた。それは、軍のリーダーが女だからといって、舐められたくなかったというだったからだ。
「なんだよー。教えろよ」
「べ、べべべべべべべべっべっつにー?」
「明らかに動揺してるじゃねえか」
「う、うるさいわね!!てか、今日なんでこんなテーブル席にしたの?」
「うわっ。話題そらした・・・別に、お前が今日上の空だったのとお詫びも兼ねて、ある人物をお呼びしました」
「ある人物?・・・って、待って・・・まさかっ!!!!」
嫌な予感しかしなかった。その時に、定員のいらっしゃいませの声に彼女は、恐る恐る振り向くとそこには、シェリルとリアムの姿があった。
「珍しくチェイスくんの奢りだって聞いて来ちゃいました。」
「美味しいご飯食べられるって聞いて来ちゃいました。」
えっへんと。と、何故か誇らしく胸を張るリアムとシェリル。
「え~ガチで俺が全員分奢るんですかぁ?先生も出してくださいよ」
「生徒に奢ってもらえる日が来るなんて、先生嬉しい」
ワザとらしく振舞うリアムに、怒りを覚えるチェイス。
「よいしょっと・・・とりあえず、一番強いお酒で・・・」
さりげなく、オリビアの隣に腰を掛けてテーブルに頬杖をつくリアム。シェリルも、チェイスの隣に腰掛ける。オリビアは、まだお酒を一滴も呑んでいないのに顔を真っ赤に染めて俯いていた。
すると、彼女の手を大きくて優しい手がテーブルの下で重なっていることを二人以外誰も知らなかった。ただ、オリビアがリアムの方を横目で見つめると彼は、意味ありげな表情で彼女を見つめていた。
「はいはい。オリビアは何呑む?」
「い・・・。」
「い?」
『い。から、始まるお酒なんてあったか?』と、チェイスが探している。
「胃薬を・・・」
「は?今日のお前、本当になんなの?」
そんなオリビアを見て、横でクスクス笑っているリアムであった。
結局、その日はチェイスが全額奢らされたのであった。
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ここ、クラウディアの人気飲食店『フウカ』は、オリビアたちがよく来る居酒屋のようなものだ。お客さんも、軍人のリーダー各の人ばかりなのだった。今日、そのフウカに夕方から来ていたのは、チェイスとオリビアだった。先日の行いについて、チェイスが謝罪をした際に『謝る気があるなら、酒をおごれ』と言われ、このフウカにやってきたのであった。
チェイスたちは、何故か四人用のテーブル席に案内された。ソファーの方の席に腰掛けるオリビア、席につくなりテーブルに頬杖を付いて溜息が零れた。そんな、彼女を見てお冷を飲みながら、チェイスが尋ねる。
「なぁ?まだ、怒ってんの?」
「は?」
「いや、だって・・・今日一日中お前上の空じゃん。なんかあったの?」
「そ、そんなことないわよ・・・?」
「ないわよ?お前、ぜってぇなんかあったろ」
思わず、飲んでいたお冷を口から吹き出してしまうところだった。
「な、なんでよ」
「だって、お前・・・さっきからずっと女らしい言葉遣いしてるぞ?」
『しまったっ!!』と、内心口を手で覆いたくなった。彼女は、常に男らしい言葉を使っていた。それは、軍のリーダーが女だからといって、舐められたくなかったというだったからだ。
「なんだよー。教えろよ」
「べ、べべべべべべべべっべっつにー?」
「明らかに動揺してるじゃねえか」
「う、うるさいわね!!てか、今日なんでこんなテーブル席にしたの?」
「うわっ。話題そらした・・・別に、お前が今日上の空だったのとお詫びも兼ねて、ある人物をお呼びしました」
「ある人物?・・・って、待って・・・まさかっ!!!!」
嫌な予感しかしなかった。その時に、定員のいらっしゃいませの声に彼女は、恐る恐る振り向くとそこには、シェリルとリアムの姿があった。
「珍しくチェイスくんの奢りだって聞いて来ちゃいました。」
「美味しいご飯食べられるって聞いて来ちゃいました。」
えっへんと。と、何故か誇らしく胸を張るリアムとシェリル。
「え~ガチで俺が全員分奢るんですかぁ?先生も出してくださいよ」
「生徒に奢ってもらえる日が来るなんて、先生嬉しい」
ワザとらしく振舞うリアムに、怒りを覚えるチェイス。
「よいしょっと・・・とりあえず、一番強いお酒で・・・」
さりげなく、オリビアの隣に腰を掛けてテーブルに頬杖をつくリアム。シェリルも、チェイスの隣に腰掛ける。オリビアは、まだお酒を一滴も呑んでいないのに顔を真っ赤に染めて俯いていた。
すると、彼女の手を大きくて優しい手がテーブルの下で重なっていることを二人以外誰も知らなかった。ただ、オリビアがリアムの方を横目で見つめると彼は、意味ありげな表情で彼女を見つめていた。
「はいはい。オリビアは何呑む?」
「い・・・。」
「い?」
『い。から、始まるお酒なんてあったか?』と、チェイスが探している。
「胃薬を・・・」
「は?今日のお前、本当になんなの?」
そんなオリビアを見て、横でクスクス笑っているリアムであった。
結局、その日はチェイスが全額奢らされたのであった。