不器用な愛情
「ごめんね玲歌。お母さん、どうやって女の子を育てていいか、わからなかったの。それでなくても、玲歌はいい子で手がかからなかったから、安心しちゃったのね。玲歌に甘えすぎてた。本当に、ごめんなさい。」
お母さんの口から語られる、真実の愛。
嬉しくて、涙が溢れてきた。
泣きすぎて、目が腫れちゃうよ。
「誕生日、祝ってないわよね。遅くなっちゃったけど、玲歌の怪我が完全に治ったら、お祝いしようね。」
そういえば、お母さんは、私の誕生日忘れたことなかったっけ。
お弁当も毎日作ってくれていた。
部活も応援していないフリをして、こっそり見にきてた。
なんだ。私が気付かなかっただけじゃん。
こんなにたくさん、愛をもらってるじゃん。
お母さんの、不器用すぎる愛を。