その花が永遠に咲き続けますように
私の言葉に、レイはニヤッと笑う。そして。


「メンバーを馬鹿にされて怒るか。バンドやんのに大事なもんは持ってるみたいじゃねえか」

「え? それってどういう……」

「さあ、弾いてみろよ」


レイに促され、入口の所に立っていた私と永君は部屋の中央辺りに向かっていく。



「……ごめん、永君。巻き込んじゃって」

スタンドマイクの高さを調整しながら、私の隣でギターを構える永君に謝る。


「何で? 全然いいよ。rowdyの前でギター弾ける機会なんて普通絶対ないもん」


いつもそうだ。永君は私を責めない。いつも笑って、肯定してくれる。


そんな彼とだから、安心してこの状況に挑めるというのもあるかもしれない。



私はギターをかき鳴らし、歌った。


その歌はーー文化祭の一曲目で歌った、rowdyの『for me』。
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