その花が永遠に咲き続けますように
私は歌った。
完成させたばかりの詞を全力で歌った。
感情が乗りすぎて、きっと上手に歌えてはいない。
だけど、それでも良かった。


書き直した詞はーー恋の詞。
永君を想って作った曲に、彼への気持ちを詰め込んだ。



激しいロックサウンド調のその曲は、一見すると恋の歌らしくはないかもしれない。だけど、それでいい。それっぽさとか、既視感とか、そんなものは一ミリも必要ない。だってこれは、私の、私だけの気持ちだから。他の人の意見なんて必要ないんだ。



歌い終わると、私は呼吸を整えてからレイの方を向いた。


そして彼が口を開くのを待つ。



自信家と言われても仕方ないけれど、前回のようにダメ出しや批判はされないと思った。
それくらい、今回の詞には自信があった。
そもそも、前回みたいにそれらしい言葉を並べただけの詞ではないから。私の気持ちをそのまま吐き出しただけだから。なので、誰にも否定される理由はなかった。



とは言え、レイの口から出た言葉は予想外過ぎるものだった。



「決まり、だな」

「え?」

「お前らを武道館に立たせる」
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