その花が永遠に咲き続けますように
「うーん、わかりました！ 自信はないけど、頑張ってみます！」

さっきと変わらないふわふわした口調で彼女がそう宣言すると、クラス中からは拍手が起こる。
担任もホッとしたように溜め息を一つ吐いた後「じゃあこの後の進行を頼めるか？」と伝える。
そして、実行委員となった彼女が教壇の前に立った。


「ではでは！ 本当に自信はありませんが、このクラスの実行委員を務めさせていただきます、荻原 恵那子です！ よろしくお願いします！
早速ですが、この教室を使ったクラスでの出し物について、何か案はありますか？」


そう問われたクラスメイト達からは「定番だけどお化け屋敷？」「喫茶店もいいかも」等、思い思いの考えを順番に述べていく。


私は意見を出すつもりはないから、クラスメイト達の意見をぼんやりと聞いている。
お化け屋敷と喫茶店なら、準備が大変なのはお化け屋敷だけど、喫茶店の方が資金が掛かりそうだなーとか、そういうことを何となく考えていた。



「ふむふむ。お化け屋敷、喫茶店、ストラックアウト、記念写真館……とりあえず色んな案が出たねー。他にあるかな？ 遠慮せずに皆で意見出し合おう？」

荻原さんはそう言ってクラス全体を見渡す。

……と、その時に彼女と目が合った。

何となく嫌な予感がしてすぐに目を逸らすけれど、


「えっと、相澤さんだよね？ 相澤さんは何か案あるっ？」


と私に聞いてきた。
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