その花が永遠に咲き続けますように
だけど、そんな私でも全く緊張していない訳では勿論ない。
だってこれは、私達が楽しむだけのライブではないから。
前座とはいえ、お金を払って観に来てくれているお客さんが一万人以上もいる。失敗したらrowdyにもキリシマさんにも、その他大勢のスタッフさん達にも迷惑が掛かる。
そして今日のステージは、永君に最高の思い出を届けるステージなんだから。
そんなことを考えながら彼のことをことを思い浮かべていると、コンコンと楽屋のドアがノックされる。
武入君が「はい」と返事するとドアが開いて、そこにいたのは車椅子に座る永君だった。彼の後ろには洋さんとキリシマさんがいた。
「永君!」「永!」
と、皆で声を揃えて彼の元へ駆け寄る。
彼は少し照れ臭そうに「そんな風に走ってきてもらえると、芸能人にでもなった気分だな」なんて言って笑った。
良かった。車椅子に乗っているということは身体は思うように動かせないのだろうけれど、いつもの永君だ。
「キリシマさんがここまで案内してくれたんだ。今日ステージには立てないけど、俺もseedsの一員なんだから開演まで楽屋で皆と過ごせって」
そう聞いて、彼の後ろにいるキリシマさんを見ると、彼女はニコッと優しく微笑んだ。……仕事が出来るだけじゃなく、忙しい中で私達をこんな風に気遣ってくれる、本当に素敵な女性だなと改めて感じた。
すると、永君の隣に立っていた洋さんに「咲ちゃん」と名前を呼ばれる。
彼を見ると、彼もまた優しい表情で私を見つめている。
そう言えば、洋さんのこんな顔を見るのは初めてかもしれない。初めて会った時から、私は彼に睨まれたり怖い顔をされることの方が多かったから。
だってこれは、私達が楽しむだけのライブではないから。
前座とはいえ、お金を払って観に来てくれているお客さんが一万人以上もいる。失敗したらrowdyにもキリシマさんにも、その他大勢のスタッフさん達にも迷惑が掛かる。
そして今日のステージは、永君に最高の思い出を届けるステージなんだから。
そんなことを考えながら彼のことをことを思い浮かべていると、コンコンと楽屋のドアがノックされる。
武入君が「はい」と返事するとドアが開いて、そこにいたのは車椅子に座る永君だった。彼の後ろには洋さんとキリシマさんがいた。
「永君!」「永!」
と、皆で声を揃えて彼の元へ駆け寄る。
彼は少し照れ臭そうに「そんな風に走ってきてもらえると、芸能人にでもなった気分だな」なんて言って笑った。
良かった。車椅子に乗っているということは身体は思うように動かせないのだろうけれど、いつもの永君だ。
「キリシマさんがここまで案内してくれたんだ。今日ステージには立てないけど、俺もseedsの一員なんだから開演まで楽屋で皆と過ごせって」
そう聞いて、彼の後ろにいるキリシマさんを見ると、彼女はニコッと優しく微笑んだ。……仕事が出来るだけじゃなく、忙しい中で私達をこんな風に気遣ってくれる、本当に素敵な女性だなと改めて感じた。
すると、永君の隣に立っていた洋さんに「咲ちゃん」と名前を呼ばれる。
彼を見ると、彼もまた優しい表情で私を見つめている。
そう言えば、洋さんのこんな顔を見るのは初めてかもしれない。初めて会った時から、私は彼に睨まれたり怖い顔をされることの方が多かったから。