その花が永遠に咲き続けますように
他のクラスメイト達の視線をひしひしと感じる。
注目を浴びるの嫌なのに……この空気、耐えられない。


「……別に、ないです……」


小さい声でそう答えると、荻原さんは「そう……?」と少し困ったような声で答える。


すると……



「相澤さんに聞いたって無駄でしょ」



後ろの方の席からそんな声が聞こえてきた。振り返ると、それは先日私と言い合いになった、瑠夏と呼ばれていた女子だった。


彼女は続ける。


「さっきからずーっとつまんなそうな顔してさ。文化祭なんて私には関係ありませーんって感じ? 協調性なさそうだし、どうせ当日だってサボるんでしょ?」


確かに文化祭の雰囲気に自分が溶け込める気は全くなかったけれど、そこまでつまらなそうな顔をしていたつもりはないし、サボろうとも思ってはいない。
だから少しイラッとはしたけれど、面倒臭いから言い返さずにいた。
担任が「コラ、白山(しろやま)。そういうことを言うんじゃない」と告げると、名字は白山と言うらしいその女子は、全く悪びれていない様子で「すいませーん」と答えた。

……気分悪い。だから誰とも関わりたくないんだ。
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