その花が永遠に咲き続けますように
「それって、つまり……?」

メンバーとしてバンドに入ってくれるの? という意味の質問をしたところ、



「……私だって、あんたのことは別に嫌いじゃないんだから」


と、予想していたものとは違う答えが返ってきて、またしても驚く。



「それに……



あんたの歌は、凄い良かった」



呟くようにボソッと言われたけれど、私の耳にはしっかりと届いた。耳だけでなく、胸の奥にも。



「……ありがとう」


何だか気恥ずかしいし、照れ臭いし、どんな顔をしたらいいのかわからなかったけれど……私は多分、笑ってそう答えた。
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