その花が永遠に咲き続けますように
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「うーん……」
玄関の全身鏡で何度も自分の姿をチェックする。
デート、ではないからあんまり可愛過ぎる格好もおかしいかなぁ。
かと言って普段着っていうのもあれだし……。
そもそも高校生になってから一度も服なんて買ったことないから、ますます何を着たらいいかわからない。
どこに行くかもわからないし、とりあえず無難に薄手でホワイトのロングカーディガンと、デニムのショートパンツを合わせた。これにスニーカーを履いていけば、買い物とかでたくさん歩き回ることになっても問題ないだろう。
なんて真剣に考えていると、
「どこか出掛けるの?」
後ろからお母さんに声を掛けられる。
「あ、うん。ねえ、この格好、変じゃないよね?」
「変じゃないけど、どこか行くの?」
「うん、まあ」
「誰と?」
「友達」
そう答えるのは、少しだけ気恥ずかしかった。
お母さんは、私が中学校でいじめられて不登校になったことはもちろん、その後誰とも関わらないようにしていたことも知っているから。
だからそれを聞いたお母さんは少し驚いた様な顔をしたけれどすぐに笑顔で
「友達が出来たのね」
と言った。
お母さんには、いじめのことでたくさん迷惑を掛けた。きっといっぱい、心配も掛けた。
「うん。ごめんね、もっと早く言えば良かった。何か恥ずかしくて……」
「いいのよ! 今度家にも連れてきなさいよ! その子はケーキは好きかしら? 可愛くて美味しいケーキ、たくさん買っておくから!」
どうやら完全に女の子の友達だと思っている様子だけれど、そんなお母さんに「行ってきます」と伝えて、私は玄関を出た。
玄関の全身鏡で何度も自分の姿をチェックする。
デート、ではないからあんまり可愛過ぎる格好もおかしいかなぁ。
かと言って普段着っていうのもあれだし……。
そもそも高校生になってから一度も服なんて買ったことないから、ますます何を着たらいいかわからない。
どこに行くかもわからないし、とりあえず無難に薄手でホワイトのロングカーディガンと、デニムのショートパンツを合わせた。これにスニーカーを履いていけば、買い物とかでたくさん歩き回ることになっても問題ないだろう。
なんて真剣に考えていると、
「どこか出掛けるの?」
後ろからお母さんに声を掛けられる。
「あ、うん。ねえ、この格好、変じゃないよね?」
「変じゃないけど、どこか行くの?」
「うん、まあ」
「誰と?」
「友達」
そう答えるのは、少しだけ気恥ずかしかった。
お母さんは、私が中学校でいじめられて不登校になったことはもちろん、その後誰とも関わらないようにしていたことも知っているから。
だからそれを聞いたお母さんは少し驚いた様な顔をしたけれどすぐに笑顔で
「友達が出来たのね」
と言った。
お母さんには、いじめのことでたくさん迷惑を掛けた。きっといっぱい、心配も掛けた。
「うん。ごめんね、もっと早く言えば良かった。何か恥ずかしくて……」
「いいのよ! 今度家にも連れてきなさいよ! その子はケーキは好きかしら? 可愛くて美味しいケーキ、たくさん買っておくから!」
どうやら完全に女の子の友達だと思っている様子だけれど、そんなお母さんに「行ってきます」と伝えて、私は玄関を出た。