不器用なキミ~向日葵の恋~

渚side

どれだけ眠ったのだろう。

頭が重く体中が痛い……起き上がろうとすると腰にずっしりとした痛みが残る。

同じ姿勢で眠ってた所為か分からないけど、いつもより重みのある布団。

なぜ?……下を見ると

「……っっ!」

誰っ!!

……この頭……ん?……あれ?海里?

「んんーっ」

声は海里……だけど、なんでここに?

「……」

薄らと記憶が蘇ってくる。

「……っ」

そうだ……私は熱を出して倒れたんだ。

倒れる瞬間の景色が戻ってきた。

海里に呼ばれて運ばれて美月が着替えさせてくれて、また薬飲まされて……そんな感じの記憶。

「んんっー目覚めた?」

「……うん」

「ごめん寝ちゃった」

そう言いながら、ベッドに腰を掛けた海里のおでこを触る大きな手は、ひんやり冷たくて心地よくて、思わず目を閉じてしまう。
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