不器用なキミ~向日葵の恋~
そういった経緯があって現在に至るんだけれど、きっと病院に行くと少し精神状態がおかしいと言われるのだと思う。なんとか依存症みたいな病名がありそうだなんて自分でもたまに思う時があるくらい。

だから今回みたいに自分の意思とは関係なく家を見られると困ってしまう。

心の準備と言うものが出来てないのだから……。

だってここ数年、美月以外に部屋に入った人はいないから。

次に電話する時、もしくは会う時、海里は何を言うのだろう……。

今までの人たちみたいに色んな物を買ってくるのだろうか。

そうなったらさすがに好きでもちょっと……今はそんな事に考える時間もないのに。

どうして放っておいてくれなかったのだろう……。

看病して貰っといて、こんな事を思う自分が嫌になるから、更に落ち込むんだよ。ほんと嫌になる。

だけど落ち込んでも考えても仕方のない事で、海里が何を思い、何を言うのか彼が決める事だ。

それにこれが私なんだし今さら変えられない。
< 116 / 151 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop