不器用なキミ~向日葵の恋~

海里side

仕事を休んだのは久しぶりだった。

友達や他の先生にも心配されたけど、さすがに彼女の看病とは言えず大人しくしてたんだ。

休憩中にメールを確認すると彼女からだった。

「は?……もう仕事行ってんの?」

どんだけ仕事なんだよ。

もうちょっと身体大事にして欲しいけど、無理なんだろうな。美月

ちゃんの話を思い出していた。

「ふっ」

仕事90~100ってほぼ全部だし、そんな状態で僕と会う為に睡眠時間割いて……って僕……10?

「……」

なんかそれはそれでへこむんだけど。

90~100って事は僕が10以上になる事はないってこと?

そんな事はないか?たまには僕が90になる時だってあるよな?

きっとあるよ……あるはずだ……あると思いたい……。

いやいやそんな事よりあの家だ。

彼女が癒される場所はどこ?

仕事で疲れたら早く家に帰って眠りたいとか、お気に入りの入浴剤でお風呂に入りたいとか、普通は思うよな?

男の僕でさえ思うけど彼女は思わないんだろうか?
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