不器用なキミ~向日葵の恋~
「優先順位?」

「私ね、仕事でも何でもそうなんだけど、優先順位があるの。1番が緊急かつ絶対にやらなきゃいけないこと、2番が急がないけどやった方がいいこと、3番が急ぐけどしなくてもいいこと、4番がどっちでもいいこと。いつもその順で物事は考えるようにしてる」

「……うん」

「だからね一番は仕事……だって生活の糧だから。次が海里でその次が睡眠だったの」

「……うん」

「だから海里の為にと言うより、自分の優先順位がそうだったからなの」

「……ふっそっか」

彼がまるでため息のように笑った事に気付いてたのに。

不思議に思ってたのに。

何気なく言った言葉が、彼を傷付けてたなんて知らなかった。

睡眠よりも海里と会う方が大事だったって事は伝わってなかったんだ。
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