不器用なキミ~向日葵の恋~
走って走ってタクシーに乗って着いた時には日が変わってしまったんだ。

それでも会いたかった。

会っておめでとうって言いたかった。

だけど彼の心はもう限界だったみたい。

仕事が忙しいのを理由にし、彼の優しさに甘えたんだ。

彼なら分かってくれる……彼なら理解してくれる。

勝手に一人でそう思い込んで……。

彼が何を思ってたのか、何を考えてたのか、知ろうともしなかった。

だから罰が当たったんだ。

自分の事ばかり聞いて貰って、彼がどうして欲しいのかなんて気付くどころか聞きもしなかった事に今更気付いてバカだ。

やっぱり私がダメなんだ。今までもずっとそうだっんだ。

相手の所為にして自分の非は見ようともせず、無理ならもういい。

そう言って背を向けて生きてきた。悪い所を直そうともせずに……。

だからこれは天罰だ。
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