不器用なキミ~向日葵の恋~
こんな女性は初めてだった。

彼女は自分の事をめんどくさい女だと笑って言うけど、僕には誠意たっぷりに答えてくれたとしか思えなかった。

だって分からないと言うなら、これで終わりって選択肢もあるわけで、だけど彼女は待って欲しいと言ってくれた。

そんな彼女が待ってくれと言うなら待てる。

って言うか待ちたい……そう思えた。

だってこんな裏表のない女性を僕は知らないから。

だから焦らず、時間出来たらまた電話すると言って、その日は別れる事が出来た。

家に帰って眠りに就くまで、今まで付き合った彼女の事を思い出していた。

浮気して僕を捨てた女。

見た目と中身が違うからと言って別れた女。

二股かけてた女。

人で態度を変える女。

陰で悪口を言ってる女。

色々居たけど、女は裏表がありすぎる。

ずっとそう思っていても、好きになってしまうと止められない男の性。

今までの恋愛経歴が、酷過ぎて笑ってしまうけど、だからこそ、彼女は僕に強烈な印象を与えたのかもしれない。
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